Mランド朝のトイレ掃除

Mランド朝のトイレ掃除
 ここ行方に住むためには車の運転がどうしても必要となり、十五年前、島根県益田市にある益田ドライヴィングスクール・合宿二十日間コースを受講しました。現在はMランドと名前を変え全国から年間六千人の人達が車の免許取得のためにやってきます。緑いっぱいの自然の中、どのインストラクターも爽やか親切で、五十歳を目前にした私でも心配することなく受講できた事を覚えています。
 三年前に一度訪れたのですが、小河会長の想いがどんどん膨らんでアイディアいっぱいのMランドを拝見し、単に車の運転技術を教えるのではなく、人育てをしている場を拝見し「ここの卒業生である事を誇りに思う」と同行した人に伝えたと覚えています。
 今回は二度目になる朝の掃除の時間、トイレ掃除に参加しました。受講生も自主的に何人か参加しています。掃除をするのですから掃除の手順やいかに綺麗にするかを学ぶのですが、人としてどう生きるか、相手をどう思いやるか、資源は大切にしなければいけない、無駄をなるべくなくする、等々本当にたくさんの事を学ばせてもらえました。

思えば、昔はそういう大事なことはお爺さんやお婆さんから教えてもらった事ばかりです。時代がどんどん進み、面倒くさい事はやらなくなっている現代ですが、それは、本当は良いことではないはずです。忘れられている大切な事をもっと大人が教え残していかなければと強く感じました。素手で行なう早朝のトイレ掃除はとても気持ちのよいものでした。


心が磨かれる森の中の教習所Mランド

理念探究会38
内なる変化・心が磨かれる森の中の教習所Mランドを訪ねる
 一年半ぶりに、島根県益田市のMランドを 訪ねた。秋、真っ盛り、紅葉の真っ只中。今回は、妻と広島の若手経営者二名の四人。小河会長にお会いし、その後のお話をお聞きすること、そして二、三のお願い。会長は八十七歳を迎えられて、尚、熱く深い念いを実現され続けている。
 この一年半の期間に、大きな変化があった。正にパラダイムシフト(ある時代・集団を支配する考え方が、非連続的・劇的に変化すること。社会の規範や価値観が変わること)そのものだった。最盛期には230万人もいた自動車免許をとりたいという人達が、今は120万人に激減している。最盛期、年間免許取得受講者でトップだった関東の自動車学校はその姿を消している。また自動車メーカーの関連子会社が経営していた教習所も、見る影もない。しかし当時、この益田にあって全国7位か8位にあったMDSは、昨年四輪車卒業数が日本一になった。常に6000人の卒業生を送り出している。会長は「望外の結果」と言われる。ハイ・サービス日本三〇〇選にも選ばれ、世界ハイ・サービス三〇〇選に挑戦を宣言されている。
 この二つには人間の「意識・価値観の転換」がある。MDSからMランドに呼称を変えられた意味もこの「意識・価値観の転換」にある。それは自動車教習所という位置づけから、Mランドという地域、そして、新しい地域住民としてのパラダイムシフトと言える。Mランドに関わる人達、ゲストも含めて誇りを持っている。互恵圏への移住とも表現できる。調和を尊ぶ人達の生き方をする人達の集まりがMランドだ。だから卒業生たちは、次の受講生を紹介する。約六割が紹介である秘密はここにある。

  お願いもさせていただいた。一つは、絶版している会長著書の「一期一会の質実経営」の小冊子化をさせていただきたいとお願いした。この著書は、若い人たちに是非読んでもらいたい。進化経営学院でもテキストとして使いたい。激動する今の時代に大きな未来への指針になると確信している。もう一つは来年Mランドのギャラリーでの「MOLAの作品展」を開催させていただきMOLAをMランドに関わる人たちにも見て貰いたいとお願いした。面白いと許可を頂いた。その夜、「楽々亭」で会長を囲んで懐かしい中島室長たちとの話がはずんだ。こんな幸せなひとときは滅多とあるものではない。来年は、更に進化を続けるMランドを訪ねることができる。


理念型企業見学会

理念探究会34
理念型企業見学会
高知にあるネッツトヨタ南国に企業見学に言ってきました。第一回目は4月26日、そして第二回目は6月26日です。ご縁は2月に生まれました。リブドウコーポレーションの社長。からのお誘いでしたが、予定の関係もあってあいにくお伺いすることができず、最初はビデオで拝見することになりました。そして関連の資料等も入手して研究しました。訪問を決めたのは「社員が共有している目的(経営理念)」を根底に置いて仕事に取り組んでいる実践企業だということです。世の中には企業理念や経営理念を掲げている企業も沢山あります。しかし理念はあくまで名目や体裁であって、内実は業績優先の企業が殆どです。目的(理念)ではなく、目標(業績=利益)だけを追い続け、社員を結果として追い詰めている企業が一般的だと言っていいでしょう。日的が共通価値、そして目的に整合性のとれる目標を設定し業績をおう。目標はあくまで目的に対しては手段です。
目的と目標は時に両立しないことがあります。その場合にも多くは目標を追求するあまり、目的から逸脱するケースが世の中には沢山あります。
文字通り、ネッツトヨタ南国は、理念を求心力として経営をしている企業です。従って社員か全員生き生きしています。売り上げる追われることはありません。全社員が目的である1、社員が成長し、人間としての幸せを実現できる会社にする  (ESEH社員幸福度、2お客様の感動を引き起こす現場をつくる(CSCH顧客幸福度)
目標は目的と整合性のとれた戦略を構築し、目標を設定し、業績を達成していく仕組み憤風土の企業です。
店頭販売に切り換えてから30年。従来型の営業=売上を追求する社員は、その過程で全員やめてしまいました。そのパラダイムシフトする過程が、今いる社員を育てたのです。そして採用と教育を中核に置いた企業として、今では多くの企業の参考になっています。しかし、大事なことは、企業理念を中核において経営を心座している企業以外は残念ながら、企業見学をしても、社長は社員の話を聞いてもわからないということです。理念が共通の目的、価値観になっていないからです。
素晴らしい企業でした。そして訪問した私達の企業の社員は、多くの人が自分はまだまだ目的(企業理念)を前提にしないで、事情(目標)で行動している。自分たちの目標達成のみで行動していることに気づいたのです。目的行動ではなく事情行動をしている自分に気づきました。気づけば変わっていきます。一層磨かれていきます。このことを体験した企業見学になりました。感想文集も発行します。関心のある方はお申し込みをしてください。お分けいたします。*注 企業理念は企業の不変の目的、経営理念は創業社長、現社長の経営の目的。従って企業理念は変わることはありませんが、経営理念は社長が交代するで、変わることはあります。第一〇回快労祭

(高崎)


理念を体現し、進化をつづけるMランド

理念探究会 ⑦
 「楽美愛真」 理念を体現し、進化をつづけるMランド 
 島根県益田市にある自動車教習所Mランドを昨年に引き続き訪問した。年間6000人の合宿自動車学校で、内4800人が全国から、そしてその受講生の内3000人近くが卒業生の紹介である。妻善子も卒業生。ここを卒業したことを誇りにしている。今回は進化経営学院で学んでいる次世代型経営者養成塾の塾生(社長就任2~3年の経営者、近い将来社長に就任する候補者)を中心にした私を含めて七名の訪問だった。今回の訪問の目的は、理念を体現している企業視察と小河会長の謦咳に触れること。
 先ず、全体が見晴らせる無心山に登り、Mランド全体を鳥瞰する。やわらぎの塔の傍には草柳大蔵氏の揮毫による「天道好環、人間連環」の碑がたてられている。その後日常とは異空間の茶室「無尽蔵」でお茶の接待を体験させていただく。Mランドで学ぶ人達は希望すれば週に一回、体験できる。掛け物を見ながら湧きたつ釜音に耳を傾け、礼儀作法の中に身を置き自分との対話をする。場内にはあちこちに小河会長の想いが言葉になって目に入るようになっている。自然の中で溶け込んだようにふと視線を上げると、言葉とともに思索の時がもてるようになっている。
 会長との一時間半にわたる講話と対談は次なる時代を明快にイメージさせて下さるものだった。歴史を大きくみると農耕社会、工業社会、情報社会と移り、アルビントフラーはそれぞれ第一の波、第二の波そして第三の波と表現している。小河会長はそれを、五穀豊穣、重厚長大、軽薄短小の時代となぞらえる。そして次にくる時代(第四の波)が「楽美愛真」の時代だと言われる。
 第三の波までの時代は「物の時代」の価値観でありその延長線の上にある。「楽美愛真」とは「心の時代」を表している。次の時代(第四の波)は生産し、商っている商品も「楽しさ」や「美しさ」「愛情」「真実」「本物」といった人間の心に根ざすものでなくてはならないと言われる。このような物やことを世の中に提供できる企業こそ社会の役に立ち貢献することにつながる。

そして何が一番大事かと言えば「美しいということ」が基本だとつづけられる。早稲田大学時代の恩師「会津八一」の言葉「美しい人になりたく候」に強く惹かれている。小河会長はその「美しいということ」をこのMランドで実現されていると、今回の訪問で深く感じた。Mランドは今も刻々と成長をつづけ、更に挑戦をつづけている。又今こそ「成就の時代」だとも言われる。「意志があればなし遂げることができる時代」だ。後はどう自分が決心するかだけにかかっている。理念を企業に、地域に、広く社会に、そして世界にまで広げる働きをしている。「全国から人が集まる不思議な自動車教習所」という本を読んでご覧になるとMランドを垣間見ることができる。