脳力開発156号・安倍総理の海外首脳の評価
巻頭言からの続きを書いておきたい。その後、海外のトップの安倍総理に対してのコメントがあった。各首脳は安倍総理の外交を以下のように評価している。
- 英国のジョンソン首相 安倍氏は日本の首相として、日本のため、そして世界のために素晴らしいことを成し遂げた。安倍首相の下で、英日の通商、防衛、文化面での関係は強化された。長年の務めに感謝すると同時に、健康を祈る。
- オーストラリアのモリソン首相 安倍首相は、誠実で良識の人だ。地域、世界において高位の政治家であり続け、開放的な貿易の強力な推進者で日本にとって卓越した国際外交官でもある。地域の繁栄と安定を支持し、第一級の経験豊富な政治家としてリーダーシップを発揮した。われわれが新型コロナウイルス流行による健康・経済面の影響に対応する中、安倍首相は地域のリーダーとして、前例のない貢献をした。
- 台湾の蔡英文総統 安倍首相は台湾に常に友好的で、政策であれ、台湾住民の権利や利益であれ極めて前向きだった。彼の台湾に対する友好的な気持ちを高く評価し、健康を祈る。
- 米政府高官「傑出した指導力を発揮 感謝したい」
アメリカのトランプ政権の高官は28日、NHKの取材に対して、「われわれは、安倍総理大臣が日本で連続の在任期間が最も長い総理大臣として、傑出した指導力を発揮したことに感謝したい。安倍総理大臣はトランプ大統領とともに日米同盟と両国の関係をかつてなく強固にした。安倍総理大臣の自由で開かれたインド太平洋のビジョンは、トランプ大統領のビジョンと緊密に連携、協力し、2つの偉大な国がそれを大きく前進させた」と高く評価しました。
●独 メルケル首相「辞任を残念に思う」
記者会見で「安倍総理大臣のもと、ドイツと日本の関係は非常によく発展したと思う」と振り返りました。さらに「安倍総理大臣は、いつも多国間で協調しようと力を尽くし、日本とドイツの遠く離れた距離を越えて、私たちの共通の価値基盤を重視してきた」として、これまでの協力関係に感謝の意を示しました。
- EU「多国間の協力関係の柱に」
EU=ヨーロッパ連合のミシェル大統領は「安倍総理大臣のリーダーシップのもとでEUと日本が緊密で強固な協力関係を築けたことに感謝したい」と、そして「あなたはこんにちの多国間の協力関係において日本が柱の1つとなるよう努めた。友よ、あなたの健康を祈るとともに近く再会できることを願っています」とねぎらいました。
- インド モディ首相「両国関係は深く強くなった」
- イラン外務省「関係発展に価値ある貢献」
■海外の首脳の評価をみて、改めて日本の新聞、メディアの偏狭ぶりを感じるだろう。日本国民は、民主主義のルールにのっとって自民党を選び、総理を選出しその総理が日本のために全力を尽くした上に病に陥り辞任したということに対し、国民も世界も評価しているという事実が明らかになったと言える。病を治して世界に向かって誇りある日本として進めるように今後も役に立って頂きたいと世界は期待している。(悦司)
脳力開発156号・私達は国連の実態を知らない
国連の正体
日本人は国連について正義の府であるかのような幻想を抱いている。終戦後国際連合に復帰したときから、やっと日本も戦後から脱皮でき世界の国々から承認されたと思い、国連こそ第二次世界大戦後の平和のシンボルであるかのように思い込んでいる。日本政府、外務省は国連の意向に従うことこそ戦前の日本から脱皮していくことだと思い込んできた。
分担金もアメリカについで1956年加盟以後、2018年まで長い間第二位を占めてきた。やっと中国が昨年第二位に浮上したがそれまで、ロシアも中国も拠出金はわずかだった。アメリカでは日本の常任理事国入りをのぞむ声も増え続け2019年度は78%と高いが、常任理事国(連合国)の拒否権で思うように進まない。国連が今なお戦勝国の思う通りに動いていることの証明だ。上位20カ国で83%拠出・加盟国は196カ国。
そういう中で2015年10月初めて菅官房長官が国連教育科学文化機関(ユネスコ)に南京大虐殺に関する資料の登録を決めたことを受けて、ユネスコへの拠出金について「停止・削減を含めて検討している」と語った。「一方的に中国の言い分だけで指定しており、全体として透明性を高めどういう議論が行われたかも含めて理解できるようにすべきだ」と強調した。初めて日本が反論したといっても良い。そのころから国連はおかしいと日本人も少しは思いだした。
今回理念実践塾で「国連の正体」著者藤井厳喜氏を取り上げポイントレビューした。是非、私達が抱く国連とは違う実態に目を通し、国連の実態を知り認識を改めて頂きたい。
■第一章 国連幻想
日本人が抱く国連像は、虚像である
- 日本人の国連幻想と国連信仰は、もはや滑稽を通り過ぎて悲惨ですらあります。国連は第二次世界大戦の戦勝国が中心に創った組織であり、日本などの敗戦国にとっては極めて不公平で不利な仕組みを持っています。26
日本が戦った相手は「国連」だった
- 「国連はイコール連合国である。第二次世界大戦の戦勝国連合なのだ」ということを理解するだけで、我々の頭はだいぶ良くなります。日本が開戦から敗戦までの3年8ヵ月にわたる戦いをやった敵は、the United Nationsでした。すなわち「国連」なのです。33
国連より「連合国」という名前が実態
- 日本人にとっては、戦勝国連合であるthe United Nationsが創った国際組織が「国連」=the United Nationsであるというと、具合が悪い。日本は敗戦国であり、向こうは戦勝国である。その差(敗戦国と戦勝国の違い)が歴然と出てしまうからです。
- 「連合国」という名称では、国際平和の組織であるという建前が通じなくなってしまう。外務省は国連というインチキな誤訳を作って日本人に紹介してしました。このように「国連」という名称はご都合主義から生まれたわけです。37
国連は日本の降伏前に誕生していた
- 国際連合設立の構想は、第二次世界大戦初期から連合国の間で高まっていました。45年4月25日から6月26日にかけて日本またはドイツに宣戦している連合国50ヵ国の代表がサンフランシスコに集まり会議が開かれ、6月26日約50ヵ国が国際連合憲章に署名し、国際連合は10月24日に正式に発足しました。日本降伏の前の6月に国際組織としてのthe United Nationsは生まれたのです。43
敵国条項の存在―― 日本やドイツは今も国連の敵である
- 戦勝国連合としてのthe United Nationsの憲章のなかには、いまだに敵国条項というものがあります。それは何かと言うと、国連憲章のなかに「the United Nationsの敵だった国々(日本やドイツ)が不穏な動きを見せたと判断した場合には国連の承認なしにいつでも自由に軍事攻撃を加えてよい」という主旨の条文が含まれている。47
■第二章 国連というシステム
国連の中心機関、総会はただのおしゃべりフォーラムに過ぎない
- 国際平和の維持に特化した役割を持つのが安全保障理事会で、実質的に、総会よりも
強い権限を有していると言えます。常任理事国5カ国(アメリカ、ロシア、イギリス、フランス、チャイナ)と、非常任理事国10カ国で構成されています。常任理事国だけが拒否権を持つことが国連の大きな問題とされてきました。59
事務総長は中小国から選ばれ、権限はない
- 現在の事務総長は、元ポルトガルの首相のアントニオ・グテーレスですが、出身のポ
ルトガルは小国で力はありません。グテーレス事務総長は、あまりにチャイナ寄りと批判されています。グテーレス氏はチャイナの植民地政策である、「一帯一路」政策を支援しているのです。61
国連は世界の外交の中心ではなく、世界政府でもない
- 日本の国連大使を1998年から2002年まで4年間務めた佐藤行雄氏は、「国連中
心主義」を次のように鋭く批判しています。「国連中心主義というのが、日本の国益に
関わる問題についての批判を国連に委ねるということならば、危険極まりない。日本
には、自国の利益のために国連を利用するという視点が欠けている。国連を神聖化した
ような議論には心から危惧の念を覚える」70
北朝鮮の拉致問題に無力だった国連
5、2014年北朝鮮の人権侵害を非難する決議は国連総会で賛成116カ国、反対20、棄権53
で可決された。北朝鮮への同種の決議は10年連続で可決されています。しかし、何の拘
束力もないため、日本の拉致問題の解決などには全く力を発揮していません。拉致問題の
ような明々白々な反人道テロですら、その解決には国連は全く無力なのです。79
国際法を無視するチャイナを国連は止められない
- 近年ではチャイナが、南シナ海の公海で国際法を無視して軍事要塞をどんどん増やし、領海化しようとしています。純然たる侵略です。国際法違反です。しかし、これにも国連は全くなす術がありません。83
■第三章 腐敗する国連
贅沢をするために国連職員になる
1、国連というのは、どんなによく言っても各国がプロパガンダをやる場です。拠出金のレ
ベルからすると、日本は国連事務局に最大233名の日本人職員を送り込めるのですが、
実際には日本人職員は75人しかいないのです。金だけ出して、国連内での影響力が弱い理由もうなづけます。P125
- UNESCOは、かつてとんでもなく腐敗し、浪費を極めた官僚機構でした。UNESCOには使途不明金が少なくとも1400万ドルあることが明らかになりました。UNESCOの会計報告は全くのでたらめだったのです。P136
私達の血税が浪費されている
- 7割の職員がパリに住んでいるのは住んでいる。彼らが発展途上国の不便な生活を嫌って、ヨーロッパの進んだ都会の生活をしたい、贅沢な生活を送りたい人たちばかりです。腐敗した国際高給官僚の多くが新興国出身ですが、新興国は、国連の分担金をほとんど拠出していません。P140
アメリカの愛国者は国連を嫌っている
- アメリカは、問題の多い専門機関に対しては、頭に来て、脱会をし、分担金を出さないなどの行動を起こして揺さぶりをかけています。お人好しの国・日本は自己主張したことがない。予算は使われ放題、言われ放題です。 我々の血税は全く有効に生かされていない。P142
コロナで露見したWHOテドロス事務局長
- 今回の武漢ウィルス騒ぎでWHO(世界保健機関)のテドロス事務局長は、常にチャイナを擁護するような言動をとってきました。彼はチャイナの全面的な支持を得て、WHO事務局長となったのです。WHOは全く中国共産党の御用機関になり果ててしまいました。P156
国連支配を狙うチャイナ
- チャイナは単にWHOを支配しているだけではありません。彼らは国連本体とさらに国
連の傘下にある。15の国連専門機関を徐々にその支配下に収めつつあります。現在、4機関のトップがすでにチャイニーズになっています。P160
人権を守らない国連
- 国連人権高等弁務官事務所の責務は人権を蹂躙する政府から人々の人権を守ることです。にもかかわらず、世界で最も人権を踏みにじっているチャイナ政府へ、チベット人やウイグル人の人権活動家の情報を流せというのです。人権高等弁務官事務所だけではありません。国連の人権理事会も、同様にチャイナの影響下にあります。P168
第四章 プロパガンダの場としての国連
反日を繰り広げる戦いの最前線
- 各国によるプロパガンダの場を提供しているのが、国連ないし国連傘下の国際機関なのです。チャイナや北朝鮮はもちろん、韓国なども反日プロパガンダを繰り広げる戦いの最前線に国連を使っています。プロパガンダですから、「慰安婦問題」などで自分たちの主張を押し通すためには、彼らは平気で嘘をついてきます。P174
国連の紋章をつけた「クマラスワミ報告」の大嘘
- 国連は慰安婦問題に関して、1969年に「クマラスワミ報告」というものを発表しました。旧人権委員会の「女性に対する暴力」の特別報告官だったスリランカの女性、ラディカ・クマラスワミ氏が戦時中の旧日本軍の慰安婦問題についてまとめた報告です。
P187
慰安婦問題を換算する日本の活動家
- 日本からも極左市民団体、日本の極左集団がそこに通っています。朝鮮総連も含まれています。そしてとんでもない嘘を大々的に広げているのです。ですが、その場には反論できるほど日本の事情に詳しい人は誰もいませんから、事実として定着していきます。P192
日弁連・戸塚悦朗が「慰安婦=性奴隷」を拡散
- 日本の名誉を汚すために国連で一生懸命に反日活動を行っている、誰でも知っている立派な団体とは何のことだかおわかりでしょうか?それは日弁連です。日本弁護士連合会です。P194
- 日本では1992年以降、国連や関連機関に行って「慰安婦=姓奴隷」の国際的認知を目的に、日弁連が国連人権機関にロビー活動を開始していたのです。日弁連という組織の上の方の人たちはほとんど、東京裁判史観はもちろん、極端な反日史観を持った人たちばかりなの。P195
日本は国連とどう向き合うべきか
- 国連とその関連機関は国益の為の「情報戦」を行う場と割り切り、それを実行しうる意思と能力を持った人間の戦闘チームを送りこむ。それができない場合は、組織からの脱退もじさない。
- 予算は黙って出さない。資金支出に際して、改善要求を突きつけ、厳密な監査をみずから行うできない場合には脱退も視野に入れる。アメリカが国連を脱退するなら、日本も一緒に脱退し、第二国連を創る。P246
- こういった大改革は日本の政治と外交の一大改革なしには不可能です。遠路はるかですが、日本を滅ぼさないために一歩一歩進んでいくしかありません。我々の智力を高め、政治家の水準を上げ、日本の力を充実させてゆくしかありません。P246
理念の時代を生きる156号
ZOOM理念探究会
■災い転じて福となる
理念探究会を開催している。既に準備段階の和道に関する経営の勉強を含めて進化経営学院で何年も学んでいるメンバー二人を対象にしている。広島と髙松の経営者である。8月から開始の予定だったが、関東への移動(来県)をためらい、本人よりも家族が関東方面への出張を嫌がる。私の親しい友人とは9月初旬神戸で会う予定だったが、奥様が神戸で友人に会うことに慎重になっている。家族や女性の立場であれば頷けないことではない。
2011年の東日本大震災とその後の福島原発の件でも、同じように茨城まででかけてくることには家族が心配され、結局茨城での開催を見送ったことがある。結果、彦根での開催となって、参加者にも近くなり、また私達にしてみても定期的に学生時代を過ごした彦根を訪ねることができ、後々愉しみになった。
■物事は一長一短
私の仕事は主に二つのパターンに分けられる。一つはわたしが各地にでかけるパターンと茨城まできていただくパターンがある。私がでかけるパターンは4月から80%中止した。少人数の場合にはでかけるケースもある。理念探究会は二名の参加と講師の先生を含めて四人で開催することになる。しかし、コロナ禍で仮にきて頂くにしても、東京経由になると家族は反対、スカイマークを使って神戸からきて頂く手があるのだが、肝腎の神戸茨城間のスカイマーク本数が減ってしまった。ということで先ずはZOOMでやってみると言うことになった。
講師の先生は既に理念探究の指導体験があるのだが、一対一のケースが殆どで、複数でやるとなるとどうなるかと?ZOOMの体験はここでも記事にしたことはあるが、経営会議でも事務的な報告ではさほど問題ないが、相互啓発は期待できない。理念実践塾では、私の事前の準備が相当必要になるし、話を聞きながらも逐一質問や解答をしながら進めるには、想像以上の集中力がいる。したがって長時間はできない。せいぜい1~2時間までが限界だろう。
■理念探究会の実際
理念探究会は丸々二日間の時間を必要とする。ZOOMで二日間、指導と個人作業が必要だ。今回の参加者との相互理解は長年の深いものがある。経営能力も半年おきに見ているし現状瀬理解できる。ということもあって今回はZOOMでの理念探究会も予想以上にスムースに運んだ。講師の指導と私のアドバイスも的確になり、時間を決めて彼等もデーターだしをするので、かえって参加者の集中力も増すことになる。天命舎で探究する場合には目の前に私がいるし、加えて講師も別の部屋で待機しているということになると、つい集中力か途切れるということもある。
■工夫次第では変化も期待
理念実践塾のハイブリッド型も今月実施した。3名の天命舎参加と4名ZOOM参加だ。
前日、天命舎にはり夕食をともにする。この時間がとても大事だ。この時間の近況報告が仕事とプライベートの一カ月の参加者の変化と問題点を認識する時間になる。
今回は7名の内翌朝参加も含めて3名の対面と4名のZOOMで6時間の実践塾を開催した。それまでは集中力の問題があって5月から8月までは3時間のミーティンクが限界だったが今回は6時間のミーティングが出来た。終了後直ちに感想文提出もあり、この環境の中では随分深化できた。
今回如何なる状況にあっても工夫することで変化できるということを感じた。事実、現実の積み上げによって効果も集中力も上げることができる。しかし、正直言って主催する方の体力は消耗する。体力よりも第一は気力を如何に維持するか。それには自己の理念・使命感の認識と実践に他ならない。(悦司)