■理念探究会97号
●人生の真理・使命を探究することの喜び
鯖江、理念探究会の報告
理念探究の準備会の導入期として鯖江ではMKD主催の村上を中心に七月から進めている。
私は7月、10月、2016年1月、4月を担当している。10月は10日朝8時30分~14時30分まで。対象者の年齢は37歳小企業専務、小企業社長43歳、自営経営者37歳、介護会社リーダー37歳、整体家29歳。オブザーバーとして理念探究中のF氏。
今回のプログラムは森信三「幻の講話」より
一、「唯物史観」
二、「社会的正義・マルクス主義と宗教」を輪読和談する。
私も彼らの年齢のときに知識として一応心得ていたが、所詮観念の産物にすぎなかった。
この部分をじっくりと話し合い、具体論に落とし込んで理解できるように解説する。納得できるように理解してもらうのは言葉の羅列ではできない。言葉による解説などほとんど意味がない。 しかも大事なことは白か黒かというような分極的視点、イデオロギーとしてとらわれても、一面的な理解にしかすぎない。この私自身の十二年の養成塾の指導の大事な点だ。この幻の講話を一年かけて読み込む。
次は、課題図書「日本人の誇り・藤原正彦」のポイントレビューを第一章から第八章まで通しで読み込み輪読和談する。ポイントレビューは各自読んだ章の、ポイントをA4枚にまとめてきてもらっておく。
第一章・政治もモラルもなぜ崩壊したか
第二章・すばらしき日本文明
第三章・祖国への誇り
第四章・対中戦争の真実
第五章・昭和史ではわからない
第六章・日米戦争の語られざる本質
第七章・大敗北と大殊勲
第八章・日本を取り戻すために
各章を通しで二時間かけて和談し、理解を深める。
最後の授業は「和の実学」を使っての、和の道への
第一章、脱・競争、脱覇道の時代。
第二章、王道、覇道、和道の概念。
第三章、今日の世界と和道。
第四章、和道の成立史概念。
第五章、現代の日本人と和道について和談理解を深める。
理念到達までの時間は、今の全てにわたってコスト・パフォーマンスで判断する若者たち、ビジネスマンには到底理解できないであろう。参加者、彼らが今まで暮らしている世界、働いている世界の中で思考力を鍛えていく。知らなかったことに目が開かれていく。日本に住みながら、日本の歴史はもとより文化についてもほとんど知らない。知らないことを恥ずかしいとも思わなかった。また自分の周辺にはどう自分を鍛えて行ったらいいかを知らない。その彼らが、根気よく学び、現場で実践し、検証し、反省する。指導する私を含めた講師陣も受講生もまさにそれぞれが進化、深化する授業だ。