■理念探究会83
◎延べ一〇回目を数えた青少年合宿
今年も青少年合宿を行った。須田さんの長男耀介君は幼稚園のときから参加していて、今中学三年生。今年で一〇回目を数える。孫の大空は小学一年生から参加して今年で六回目になる。今年は大阪から四年生と三年生の女の子が参加してくれて男三名女三名。孫のしおりは、初めて女の子が参加してくれて大喜びだった。今年も基本要目一〇カ条が土台。
基本要目
一、わがままをしてはなりません。
二、嘘をついてはなりません。
三、弱い者をいじめてはなりません。
四、卑怯なことをしてはなりません。
五、ものを粗末にしてはなりません。
六、いつも役目を果たしましょう。
七、いつも行儀をよくしましょう。
八、いつも工夫に努めましょう。
九、いつも用意と後始末をしましょう。
十、いつも約束を守りましょう。
今回はニグループにした。中学三年の耀介君と小学六年の大空君の二人組と、後の小学四年、三年の四人組。勿論、一緒に学ぶカリキュラムがベース。
私が二人と学んでいるときは四人の子は善子と一緒に輪読してもらった。メインは「ガンジー」と「シュバイツァー」の伝記を読んで感想を発表し感想文を書く。
課外授業は山登りと水泳と北の国からの六巻~九巻のDVD鑑賞、最終日終了後は水戸に出かけてジブリの「思い出のマーニー」の映画鑑賞。昨年は「少年H」だった。水泳では中学三年の耀介君には二五米で三米の差をつけられ、追いつくことができなかった。小学四年のしおり、六年の大空にもタッチの差で私の方が早いが、来年はとても勝てなくなるだろう。上達のスピードが早い。山登りも到底及ばない。私はここ三年毎回最後になっている。
五十代以上では引けをとらないが、もう彼らの成長には及ばなくなりつつある。
高学年の二人とは森信三の著書新たなる「人間の学」を用いて三日間の輪読と彼らの目標設定に取り組んだ。進化経営学院のジュニアコースの経営者の講座と基本は同じ。この中の何項目かは、全員で話し合い進めている。小学三、四年生を含めての共通講座もある。
第一項「人生二度なし」
第二項「まず人間としての軌道に」
第三項「甘え心をふりすてよう」
第四項「学校のきまりを守る」
第五項「物事をつづける工夫」
第六項「腰骨をたて通す」
第七項「人に親切な人間に」
第八項「男らしさ」
第九項「女らしさ」
第十項「大いにからだを鍛え、本を読もう」
第十一項「自由に文章を書ける人に」
第十二項「美について・詩について」
第十三項「人間の一生」。
第一項で、十三歳を中心とする前後二、三年という年頃は人間の生き方の種まきをする大事な時期だ。頼山陽、十三歳の「立志之詩」から始まる。
耀介君十五歳、大空十一歳。
この項目をうけて、二人の少年と上記の章を読み、考え、互いの意見を交換する。
「男らしさ、女らしさ」も全参加者で話し合った。第十三項では「人生は一回限りのマラソン競走」から始まる。輪読、和談の合間に、自分の未来を視野に、理念設定、現状把握、方針設定と各自のデーターだしと、まとめ、そして二人での和談を交えて進めた。
私の一番の関心事は小学生高学年、中学生と人生の生き方を考え話し合えるかどうかと言うことだが、三日間の学びの中で、彼らも自分で自分の人生を考える「種まきができた」というかすかな確信を抱けたことだ。輪読と和談の過程で感じることができた。私自身の理念の構想の中にある青少年の自立支援の合宿も十年の継続を通じて、少しの確信が持て出した今回の夏の合宿だった。